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一対一を超える
高山広さんという方の一人芝居を観に行った。場所は目黒のミッドナイトアワー。入るとわずか20人で一杯になるほどの小さな店だ。店内はいかにも手作りという感じの内装がアングラな雰囲気をプンプンさせている。そして何かを生み出す磁場が感じられる。高山さんのライブはそんな中ほぼ9時ちょうどに始まり、2時間にわたって繰り広げられた。ネタバレの解説をつけても意味がないのでそれはしないが、大爆笑の波間に込めた高山さんの思いが伝わる良質な2時間だった。このような表現方法を持った人は幸せだと思った。

考えてみれば、人は誰でも表現をしながら生きている。自分の考えや思いを誰かに伝えながら生きている。それを意識しようとしまいと、あなたから何かを受け取る誰かがいる限り、あなたは表現者だということだ。表現方法にもいろいろあって、話すことや態度、表情、沈黙ですら何かを伝えることがある。ただ、大抵それは一対一を基本とし、多くなっても一度に数人に対する言葉による表現が普通だ。

ところが、この一対一を超える表現をできる人たちがいる。高山さんのように演劇を通じて、音楽を通じて、スポーツを通じて、映像表現を通じて、または大人数に対する講演、演説などを通じて。(普通の人はそんな機会がないから結婚式のスピーチは緊張するのだ。笑)人それぞれ表現方法は違っても、共通するのは何かを伝える技術、力を持った人たちだ。それは日頃の努力、練習、研鑽の上に成り立っており、決して一日で得られる力ではない。

ただ、それは必ずしも才能を持った一部の人たちだけが得られる力ではなく、地道に努力し、社会である程度の地位を持った場合も得られる力、技術なのではないかと思う。すなわち、数人から数十人を率いるチームリーダーという人は巷に多く存在する。そんな人たちも、チームのメンバーに表現して伝えなければいけないことがたくさんある。人に影響力を持とう、または持つポジションに立とうとする者は、常に自分の表現方法を磨き、一対一を超える表現の力を身につける必要がある。何かの才能に恵まれようと恵まれまいと。

店を営業するというのも自分を表現することの一つだ。店に自分の思いや考えを反映し、スタッフに伝えたいことを伝える表現力。演技をする才能がなくても、改めて自分に必要とされる表現力とは何かについて考えさせてもらったライブでした。

次の高山さんのライブは9月はお忙しくて10月になるそうです。興味を持たれた方は是非観に行ってください。一人という最小構成の劇団で、観客の想像力をエネルギーにして発揮される究極の表現力。要チェック、要予約です。
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by martano | 2006-08-27 08:41 | 社長のひとりごと
結局、誰?
某銀行に振込に行った。時間は2時45分。何とか本日中の振込は間に合いそうだ。
ところが金額が大きいため、ATMでの振込ができない。最近になって、生体認証以外のキャッシュカードの利用限度額が、引き出し、振込とも少なくなっている。例えば生体認証カードが1000万円に対して、普通の磁気カードは50万円という具合だ。(個人引き出しの場合)

仕方なしに窓口に回る。何とか3時5分前までに順番が回って来たのでこれで大丈夫と思いきや、「明日のお振込でよろしいですか?」と聞かれる。やはり来たな。そう来ると思った。そこで「いや、今日の振込で」と答える。すると「今日はそれで処理しますが、次回から2時までにお願いします」と言われる。ここで「わかりました」と素直に答える私ではないのは皆さんご存知の通りだ。「それはどうして?」とお約束の突っ込みを入れる。返って来た答えは、窓口の電信振込はATMネットワークへの手入力となるので件数が多くなると間に合わない可能性があるから、ということでした。なるほど。納得できたようなできないような。

いや、何かがおかしくないっすか?

それは、「3時まで銀行が開いているのにもかかわらず、一定の金額以上の振込を当日中にするには2時までに振り込まねばならない」というだけのことではなく、あくまでも提供側の論理だけで物事が動いてしまうことが。銀行にしてみれば、ATMネットワークがそうなっているのだから仕方ないというかもしれませんが、そこがむしろ問題です。銀行業界全体でその方向に動けば(というか彼らは常に横並びなのだが)、私たち一般利用者に選択肢は存在しません。

普通の業界ではそんなことは通用しませんよね。あくまで提供側の論理を押し通すなんてことは。だって、お客様には選ぶ権利と選択肢があるんだから。でもそれがない業界って、一体誰がそんなことを許しているのでしょう?そこに切り込む力のある人が職務怠慢なのか、それとも私たちが行動しないからなのか?
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by martano | 2006-08-22 03:50 | 社長のひとりごと
United 93
面白いと言ったら不謹慎なのだろうか?

今、公開している映画「ユナイテッド93」を観た。これは5年前の同時多発テロでハイジャックされた4機のうち、唯一目標に到達せずに墜落したユナイテッド航空93便の中で起きたことを、事実を忠実に再現しながら作ったとされる映画だ。

映画というのは言うまでもなくビジネスだ。面白いか面白くないか、ただそれだけの基準で全てが決まる。面白くないけど見る価値がある、などというのは重さをセンチで測るようなものだ。一旦映画ビジネスという市場に乗せたら最後、観客は面白いか面白くないかで応えなければならない。

ところが、この映画を面白いと言うには勇気がいる。題材となった事件から5年しか経っておらず、描き方もあまりにリアルで(本物の管制官も出演している)、エンターテイメント性を持たせる演出は一切ないからだ。暗に面白がってはいけない、というプレッシャーを観客に与えている。

それでいて、映画なのである。映画、すなわち、沢山の人に面白がってもらい、入場料を払って観て貰えないと成立しないビジネス。更に言うなら、5年という短い歳月が、単純に面白がってはいけないというプレッシャーを与えつつ、観ようという興味をそそる大きな要因になっている映画。

そこまで確信犯的な映画に何を遠慮することもなく言い切ってしまえば、こいつは面白い映画だ。誤解しないでいただきたいのだが、私は決して事実を面白がっているのではない。そもそも、この映画全てが真実だという保証はないのだ。(ユナイテッド93はF16に撃墜されたという説もあるぐらいだ)

あくまでも、いくつかの事実を題材に多少の憶測も混ぜて作った映像作品、という意味において、極めてフラットに人間や組織を描き、リアリティを引き出すことに成功したこの作品は文句なしに面白い。ただ、多くの人がそれを単純に面白がるには時間が足りないということだ。

だから、今この映画を観るということは、わずか5年前のあの事件を題材に商売をしようとした製作側の意図に敢えて乗るということを明確に意識した方が潔い。本当に自分の痛みとしてこの事件を抱えている人は恐らく観に行けないだろう。そこを敢えて映画化するということは、十分な数の人々が適度な距離感を持って事件を他人事と捉えているという計算が成り立っている。

私は自らの好奇心からこの映画を観に行き、純粋に映像作品として楽しんだ。誤解を恐れず言えば、正に同じような状況で実際に40人の方々が亡くなっているという事実を知っていることが、この作品のリアリティを引き出し、面白さを倍増していることに気がついた。だから敢えて人には勧めない。観たいと思う人だけが観に行けばいい映画だ。
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by martano | 2006-08-16 23:01 | 社長のひとりごと
夏期臨時休業のお知らせ(8/14のみ!)
「ピッツェリア・マルターノは今年8月14日から17日まで4日間、夏期臨時休業を取らせていただきます。」と書きましたが、お休みは8月14日のみに変更となりました。

新店舗準備のため、4日間お休みする予定だったのですが、全てを一日に凝縮して行い、それ以外は通常営業とすることにいたしました。右往左往して誠に申し訳ありませんが、14日以外は通常通り、ご来店をお待ちしております。

夏期臨時休業 8月14日〜8月17日 → 8月14日のみ

ちなみにこの記事は8月14日までトップに表示します。

それを過ぎるまで、最新の記事は常にこの記事の下に表示されますので、ブログをお楽しみのお客様は必ずこの下の記事をチェックしてくださいますよう、お願い申し上げます。
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by martano | 2006-08-14 22:00 | マルターノ新着情報
What's Going On?
作詞で苦しんでいるどこぞの店主様のために、ソウル史上最もインパクトのあったコンセプトアルバム、マーヴィン・ゲイの「What's Going On」からタイトル曲「What's Going On」の歌詞を、ライナーノーツのヘボい対訳だとこの歌詞の凄みが伝わらないので、私の責任監修対訳で。あざみ野ソウル史上に残るいい歌詞書いてね。

あ、それからマルターノスタッフ、この曲の歌詞も試験に出るよ。何故かと言えば、次の藤が丘マルターノの音楽的キーワードはズバリ、「ソウル!」。


"What's Going On?"

世の母親たちよ、
あなたたちのあまりに多くが涙にくれている
仲間たちよ、
君たちのあまりに多くが早すぎる死を迎えている
そろそろ愛で世界を包む方法を見つけなくてはならない

世の大人たちよ、
暴走するのはやめてくれ。
戦争が答えを生むわけじゃないんだ。
愛だけが憎しみを克服するんじゃないか。
抗議のデモ、スローガンに対して
暴力で対抗するのはやめてくれ。
話せばわかることじゃないか。

一体何が起きてるって言うんだ?
何が起こっているんだ?
一体どうなっているんだ?
何がどうなっているというんだ?

母たちよ、
みんなは僕らが間違っていると言うんだ。
でもそう決めつける彼らは一体誰なんだ?
僕らの髪が長いってだけでそれが何だというんだ?
そろそろお互いを理解する方法を見つけなくては。

抗議のデモ、スローガンに対して
暴力で対抗するのはやめてくれ。
話せばわかることじゃないか。

一体何が起きてるって言うんだ?
何が起こっているんだ?
一体どうなっているんだ?
何がどうなっているというんだ?

Written by Al Cleveland, Marvin Gaye and Renaldo Benson
(対訳 大西恒樹)
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by martano | 2006-08-10 20:57 | 社長のひとりごと
謎のホームページ
このところ随分長い間、ほとんどテレビを見ない日が続いている。
一週間に一度テレビをつければ多い方だ。それも何か目当ての番組があってつけるわけではなく、ただ何となく寝る前に飲み物を片手に腰を降ろした時、目の前にリモコンがあった場合に限る。実は今日もそんな感じだった。(本当なら今頃寝ている)

テレビを見なくなったのは、単純に見ている時間がないのもあるが、面白いと思うものがほとんどないことも大きい。作りの安易さに辟易するのだ。昨日も音楽評論家の吉岡さんと「本当に面白いものはテレビの箱には入らない」と話していたところだ。そんな話になったのは、つい先日行われた吉岡さんのイベントで、高山広さんという一人芝居のアーティストに出会ったからだ。その人のライブの話をしていて、あんなに質の高い台本を一人で書いて演じて、あれだけ面白いのにもかかわらず、どこか東京の路地裏まで行かないと出会えなくて、ほとんど知る人もいない。テレビなんかでは絶対に出会えないエンターテーメントだよねえ、って話をしていたところです。(実際に高山さんはNHKの朝ドラに出ていたりもするけど)(ちなみに高山広さんのホームページ 8月ライブは 19日らしいです  26日(土)です。どなたかよろしかったらご一緒に。^^)

ところがごめんなさい。昨日の今日でもう前言撤回です。さっき何となくつけたテレビで思わずある番組に見入っちゃったんです。最初は「何?」と思いました。「え、これは何?何番?...NHK?!」そう、そこにはとてもNHKとは思えないシュールで毒のある笑いが展開されていたのです。実に久々に、おんもしろいもん、見ました、テレビで。もしかしたら巷ではもう有名で、私だけが遅れていただけかも知れません。でももし見たことのない人がいたら、今すぐビデオをセットしてください。毎週火曜の夜11時から29分@NHK総合。ハマること受け合いです。

謎のホームページ サラリーマンNeo
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by martano | 2006-08-05 03:33 | 社長のひとりごと


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